特別展
駿府の名刹 宝泰禅寺の名宝展
平成21年10月31日(土)〜12月20日(日)
〜終了しました〜
金剛山 宝泰禅寺(ほうたいぜんじ)は寺伝によると、はじめ真言密教の道場として開かれました。 しかし、南北朝時代の弘和元年(1381)に、後醍醐天皇の皇子である無文元選(明治天皇より聖鑑国師、昭和天皇より圓明大師の勅諡号を下賜される)が駿州に至り、同寺を臨済宗に改宗しました。その後、170年あまりを経た弘治3年(1557)に京都・妙心寺四派本庵のひとつ霊雲院住持の亀年禅愉の法を嗣いだ雪峰禅曽によって、臨済宗妙心寺派として再興されました。 戦国時代には戦乱により伽藍が消失しましたが、武田家さらに徳川家により保護されました。 江戸時代になると朝鮮の通信使が往来する際の休憩所として幕府から指定され、使節の記録には「国中第一奇麗」(申維翰『海游録』)とあり、往時の姿が偲ばれます。
しかし、昭和15年(1940)の静岡大火や昭和20年(1945)の空襲により、本堂、庫裡、坐禅室、阿弥陀室、経蔵等が灰燼に帰しました。その後、昭和22年(1947)から40年(1965)にかけ再建され、さらに平成5年(1993)に客殿、庫裡、書院、隠寮、山門、位牌堂が一新され、同時に著名な作庭家中根金作氏を招き、中庭の作庭がなされました。現在、駿府の名刹として静岡駅の近隣にその威容を誇っています。度重なる不運にみまわれながらも、先人達が法灯を護持し、宝物を守り伝えていこうとする努力と深い信仰心が、そこには今日も力強く息づいています。 本展では、宝泰禅寺歴代の頂相、墨蹟、経典、舶載された中国絵画や日本の水墨画、白隠慧鶴(はくいんえかく)が描いた禅画、貴重な古文書など多数の宝物が出品されます。 禅の教えには「不立文字・教外別伝・直指人心・見性成仏」という言葉があります。師から弟子へ文字を通さず、自己自身が本来持っている仏の心を見いだし、最終的にその境地に至ることが人生の目的であることを示しています。本展が皆様にとってその一助になれば幸いでございます。
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■開催概要
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■関連事業 特別講演会「禅の心」 募集定員に達しましたので、受付を終了しました。
平成21年11月21日(土)午後1時半〜午後3時 宝泰禅寺現住職・藤原東演氏による講演会を開催いたします。 講師:藤原東演氏 (1944年静岡市生まれ。 宝泰禅寺第二十四世住職。 臨済宗妙心寺派布教師会会長。 サールナートホール館長。京都大学法学部卒業後、京都の東福寺専門道場で修行。 その後、妙心寺派教学部長、浜松大学非常勤講師などを歴任。テレビ説法、コメンテーターとしても活躍。著書多数。) 定員:先着30名(中学生以上) 参加費:無料(但し、本展観覧券が必要) 申込方法:事前に平野美術館までお電話でお申込ください。TEL.053-474-0811 申込受付:10月31日(土)から受付を開始いたします。 (定員になり次第受付を終了します。)
■展覧会の見どころ 静岡県静岡市にある臨済宗妙心寺派の名刹・宝泰禅寺(ほうたいぜんじ)の名宝を平野美術館で一堂に展示いたします。 全ての作品が浜松で初公開となります。
歴代住職の頂相、墨蹟、経典、舶載された中国絵画や日本の水墨画、白隠慧鶴が描いた禅画など宝泰禅寺に遺された貴重な作品の数々を一堂に展示いたします。
また、武田信玄や徳川家康が宝泰禅寺に宛てて記した古文書なども併せて紹介いたします。
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