■ 平野美術館 収蔵作品紹介■ 

 

作品名 雲龍図(うんりゅうず)
作者 渡辺小華(わたなべしょうか)
1835-1887
制作年 1870年
材質・形状 絹本墨画:軸装
寸法 縦161.3cm×横85.2cm
 
      

 

 

渡辺崋山の次男として、江戸に生まれました。崋山が亡くなった時にはわずか7歳でした。

兄も25歳で亡くなってしまったため、渡辺家の家督を相続し、幕末の田原藩の家老職を務めました。明治を迎え廃藩となった後は、参事の職につきました。

画は13歳の頃から、父の門人であった椿椿山に学びました。
1854年に椿山が亡くなってからは、師につくことなくひとり立ちし、遠江、尾張などで画事研究をしました。
そして、絵画共進会などの展覧会において数度入選をはたし、宮内庁(明治神宮)には杉戸絵を残すなど小華の名は広く知れ渡ることになります。1882年には東京に出て画塾を開き、多くの門人の指導にあたりました。明治画壇での活躍が期待されましたが、1887年、53才で亡くなりました。

本作は、父・渡辺崋山が1838年に描いた重要美術品「猛虎図」(当館所蔵)の対になる作品で、当時の所蔵家の依頼に応え小華が36歳の時に描いたものです。

 

 

 

 

 


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