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特別展
戦国婆娑羅
-武士たちの美意識- ※終了しました

 

平成28年10月8日(土)―11月13日(日)

 
婆娑羅(バサラ)とはサンスクリット語で「金剛石(ダイヤモンド)」を意味します。それは、もっとも硬いものなるがゆえに、全てのものを粉々に砕くイメージをともないます。仏教における天界の神、十二神将のうち伐折羅大将(金剛力士)が仏敵を退散させるために持つダイヤモンド製の武器、金剛杵はこれに由来し、戦国の世を生き抜いた武士たちの美意識も婆娑羅のイメージに通ずるものがあります。
「婆娑羅」の語が記されている軍記物語『太平記』(14世紀後半頃)には既に、奢侈なふるまいをする守護大名の佐々木道誉をはじめとした大名たちの様子が詳述されています。この風潮は、公家や天皇などの権威に対する反骨精神を伴い戦国時代にかけて継続しますが、一見奇抜で常軌を逸した行動に出る武士たちの美意識は、単に自分勝手で自己顕示欲が強いといったものではありません。つまり、「戦国婆娑羅」とも言える武士たちが持つ強固な信念が、明日をも知れぬ戦国の世を生きる者としての時代精神を生み、その意識が甲冑などに如実に表れているのです。  
今回の展覧会では、井伊直虎・前田慶次・伊達政宗などの甲冑を通じ、用の美と対極にある武士の美意識に迫っていきます。さらに、本展では徳川家康着用の腹巻2点が百数十年ぶりに同時にご覧いただけます。命の限りを一瞬に賭け、武士たちが遺した精神の軌跡をぜひこの機会にご堪能ください。
                         

■開催概要

会期
平成28(2016)10月8日(土)〜11月13日(日)
開館時間
午前10時〜午後5時(入館は4時30分まで)
休館日

月曜日(月曜日が祝日の場合には開館、翌日休館)

観覧料

一般800円/中高生300円/小学生200円      

※土日に限り小中学生は無料 
※20名以上の団体客様2割引
※キッズアートプロジェクトしずおか ミュージアムパスポート利用可
※障害者手帳をお持ちの方、および介助者1名まで100円引(その他割引併用不可)


★ 割引券は
こちら

交通

バス利用→JR東海道線・浜松駅より

      JR浜松駅北口を出て、
      遠州鉄道バス乗り場(12番乗り場)から

      [内野台行]乗車 [元浜町]下車 バス停目の前 (乗車時間は約8分)  

◎車利用→浜松駅よりタクシーで5分  

     東名浜松IC、または浜松西ICから約30分 二俣街道沿い

詳しい交通案内はこちら

主催
公益財団法人平野美術館、中日新聞東海本社
監修
宮崎隆旨(元奈良県立美術館館長)
後援
浜松市、テレビ静岡、ケーブル・ウィンディ、K-mix、浜松中日文化センター、中日ショッパー(順不同敬称略)
特別協賛

株式会社平野興産      

特別協力
京都井伊美術館 (http://www.ii-museum.jp)
お問い合わせ

公益財団法人平野美術館 
〒430-0942 静岡県浜松市中区元浜町166番地 

TEL.053-474-0811  

●主な展示作品● 

1. 特別出品 紺糸威胴丸 広袖付 伝 井伊直虎所用 室町時代後期(京都井伊美術館蔵)
2. 静岡県指定文化財 紅糸威金胴丸 伝 武田勝頼奉納 室町時代末期(富士山本宮浅間大社蔵)
3. 静岡県指定文化財 紅糸威腹巻 背板付 伝 徳川家康着初の腹巻 室町時代末期(静岡浅間神社蔵)
4. 重要美術品 色々威腹巻 伝徳川家康着初の腹巻 室町時代末期(個人蔵)
5. 紫糸威朱漆塗板札菱綴五枚胴具足 伝前田慶次所用 桃山-江戸時代初期(宮坂考古館蔵)
6. 浅葱糸威鉄錆地仏二枚胴具足 坂田采女義満所用 桃山-江戸時代初期(米沢市上杉博物館蔵)【10.8~10.30の期間展示】
7. 歌川国芳 中浦猿吉郎久吉(豊臣秀吉)太平記英雄傳の内 嘉永元-嘉永2年頃(個人蔵)
8. 歌川国芳 保里蘭丸永保(森蘭丸)太平記英雄傳の内 嘉永元-嘉永2年頃(個人蔵)
9. 徳川家康判物 天正8年(龍雲寺蔵)
10. 諸将旌旗図屏風 江戸時代初期(静岡市立芹沢_介美術館蔵)