平成28年6月11日(土)―8月7日(日)
「美人画」という用語は、明治時代の文部省美術展覧会いわゆる文展の中で形成された造語で、女性の容姿や内面の美しさを描いたもとするのが通説とされています。
江戸時代における美人画は、錦絵を創出した鈴木春信が描いた細身で引目鉤鼻の女性や、喜多川歌麿が描いた豊満な美人大首絵など、主に容姿の美がその代表的なものとされていました。その後、明治時代になると、特に女性の内面の美しさを表現しようとした上村松園や伊東深水らによる新たな形式の美人画が人気を呼ぶようになります。そして現代では、そこに女性の不安や悲しみを表現した作品が加わり、その幅は広がりを見せています。
本展覧会では、江戸時代に好評を博した鈴木春信の錦絵をはじめ、明治時代から昭和初期にかけて活躍した美人画の三大巨匠と謳われる上村松園、鏑木清方、伊東深水の清澄で妖艶な女性を余すところなくご紹介いたします。さらに、現代を生き抜く女性の姿もあわせてご紹介することで美人画の変遷を巡ります。
是非この機会に、多くの画家たちが女性に対して向けた熱き眼差しの一端をご覧いただければ幸いです。
月曜日(月曜日が祝日の場合には開館、翌日休館)
一般500円/中高生300円/小学生200円
※土日に限り小中学生は無料
※20名以上の団体客様2割引
※キッズアートプロジェクトしずおか ミュージアムパスポート利用可
※障害者手帳をお持ちの方、および介助者1名まで100円引(その他割引併用不可)
★ 割引券はこちら
◎バス利用→JR東海道線・浜松駅より
JR浜松駅北口を出て、
遠州鉄道バス乗り場(12番乗り場)から
◎車利用→浜松駅よりタクシーで5分
東名浜松IC、または浜松西ICから約30分 二俣街道沿い
株式会社平野興産
公益財団法人平野美術館
〒430-0942 静岡県浜松市中区元浜町166番地
TEL.053-474-0811
●主な展示作品●
伊東深水「傘美人」昭和24年頃
志村立美「化粧」昭和50年頃
青山亘幹「月待」平成22年頃
堀泰明「夏の宵」
岡田眞治「麗」平成25年
鈴木春信「猫をじゃらす娘」明和7年頃
歌川豊国「當世屋津し女三宮」寛政後期
北野恒富「冥途の飛脚の梅川」(『大近松全集』附録)大正11年