平成23年10月29日(土)〜12月18日(日)
日本美術の中で、古くから女性の美しさは描き継がれてきました。とりわけ近代の日本画では、女性の外見だけでなく内面の美しさもモチーフとして扱われるようになり、女性の姿を描いた作品は“美人画”として多くの人々を魅了してきました。
女性像は歌物語の絵巻に描かれた女房や源氏絵など、時代によって様々な分野・目的のもとで表現され、江戸期に入ると浮世絵の重要なテーマの一つとなりました。江戸の浮世絵では、当世の風俗とともに描かれる美人画が大流行し、花魁など華やかな女性だけでなく身近な町娘も描かれる対象となりました。そして明治時代も後期になると浮世絵の流れを汲んだ上村松園、鏑木清方らが新しい様式の美人画を画壇に呈するようになります。その流れは、大正デモクラシーとも結びつき、大正から昭和にかけて今までにない個性的な美人画が描かれるようになり、更に多様な展開をみせていきます。
本展では、歌川国貞や渓斎英泉ら浮世絵師の描く美人図から、近代日本画壇で活躍した上村松園や鏑木清方、伊東深水らが描いた美人画、さらには現代作家による美しい女性像を表現した作品を通じて、時代や画家それぞれが求めた女性美の姿をご紹介いたします。
ぜひこの機会に、画家たちの理想やあこがれとして描き出された女性像の魅力をご堪能いただければ幸いです。
月曜日
一般500円/中・高校生300円/小学生200円
(20名以上の団体のお客様は2割引となります)
※土日は小中学生の方無料
◎バス利用→JR東海道線・浜松駅より
JR浜松駅北口を出て、遠州鉄道バス乗り場(12番乗り場)から
[内野台行]乗車[元浜町]下車 (約8分)◎車利用→浜松駅よりタクシーで5分
東名浜松IC、または浜松西 ICから約30分 二俣街道沿い
財団法人平野美術館 〒430-0942静岡県浜松市中区元浜町166番地
TEL.053-474-0811
館蔵品・寄託作品の中から、女性の姿をモチーフにした作品を時代ごとに展示いたします。
主要出品作品
上村松園「朝ぞら」 中村貞以「稽古」 中尾淳「小唄振り」 高嵩谷「雨乞小町図」 野島青茲「初夏」など