平成30年4月7日(土)―6月17日(日)
日本画家・木村圭吾(1944- )は、日本一の桜の名手です。親愛を込めて「圭吾桜」と呼ばれています。一本桜・千年桜に自己投影を果たし、孤独な戦いを追求してきました。それは「圭吾富士」と呼ばれる富嶽図にも共通します。日本一の独立峰は、世界一の秀麗さです。「圭吾富士」は、橙の彩雲によって黄金、青紫、真紅、純白に山肌を変え、美と生の崇高さを象徴します。一方、中国黄山の龍は、桜の巨樹にも、シャトーにも、巨大瀑布(ナイアガラ260×900p)の中にもいそうですが、大気圏を飛び出し大宇宙を旅します。圭吾の強みは、画肌の重厚さとともに、テーマ・表現・色彩・構図構成等が自由闊達な点でしょう。日本画の核心を捉えて外さず、アート・コスモスを拡張し続ける孤高なる画人・木村圭吾。氏の最新作、平野美術館創立30周年のために描き下ろす「華麗なる下馬桜(狩宿の下馬桜)」は、今展覧会の超目玉作品です。浜松初となる選りすぐりの30点からなる木村圭吾・画業50年記念展。その凄さは、絵画そのものがパワースポットであることだと思われます。元気と勇気と根気、明日の活力源となる迫力と憧憬の美をご満喫ください。圭吾の軌跡が、感動を呼ぶでしょう。
(文=美術評論家 箱根・芦ノ湖成川美術館顧問 篠原弘)
月曜日(月曜日が祝日の場合には開館、翌日休館)5月3.4.5日
一般800円/中高生300円/小学生200円
※土日に限り小中学生は無料
※20名以上の団体客様2割引
※キッズアートプロジェクトしずおか ミュージアムパスポート利用可
※障害者手帳をお持ちの方、および介助者1名まで100円引(その他割引併用不可)
★ 割引券はこちら
◎バス利用→JR東海道線・浜松駅より
JR浜松駅北口を出て、
遠州鉄道バス乗り場(12番乗り場)から
◎車利用→浜松駅よりタクシーで5分
東名浜松IC、または浜松西ICから約30分 二俣街道沿い
株式会社平野興産
公益財団法人平野美術館
〒430-0942 静岡県浜松市中区元浜町166番地
TEL.053-474-0811
●主な展示作品●
・「千年滝桜」平成18年(個人蔵)
・「世紀への激情(ナイアガラ)」平成16年(個人蔵)
・「満天の煌めき」平成26年(個人蔵)
・「大地の鼓動 獅子龍図」平成19年(個人蔵)
・「天と地 赤富士」平成18年(個人蔵)
・「野性の胎動」平成5年(個人蔵)
・「禁断の要塞」平成11年(個人蔵)
・「龍の起源」平成21年(個人蔵)